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手記集「いのちの叫び」

B型肝炎ウイルスによって壊された私の家族

享年64歳・女性/死亡
66歳・男性(遺族)/大阪府在住

妻が受けた苦しみ

 私の妻は、64歳で肝細胞がんのため亡くなりました。そして二人の息子も、母子感染により慢性肝炎になり、現在通院中です。
 妻は、平成6年に血液検査でB型肝炎を発症していることが判明しました。幼少の頃から病気一つしない健康体で、判明した当時も普段と変わりなく生活できたので、それほど深刻には思っておらず、肝機能の数値をはかって経過を見ていました。
 しかし、平成8年頃より肝数値が上昇し、残念ながらその後、肝硬変に進行し、平成12年6月には初の食道静脈瘤の治療も行いました。妻は、亡くなる昨年までの11年間に11度の食道静脈瘤、肝細胞がんの治療を繰り返し、その都度、だんだんと弱っていきました。
 妻は結婚してからも、子どもを育てながら会社勤めをしていましたが、定年まで無事終えることなく56歳で退職を余儀なくされました。その原因は、肝硬変からの肝性脳症を併発したからです。この症状は、肝硬変が進行した時に起こりうる症状で、血中アンモニア濃度が上がり脳が麻痺状態になる恐ろしいものです。自分の行動が理解できなくなり、手が震え、意識障害が起こる想像を絶する症状でした。家族の誰かが24時間気をつけて本人から目を離すことができないという状況で、これが何か月も続いた時には、家族全員が共倒れになってしまうくらいの大変さでした。
 その後、肝硬変の悪化に伴い骨粗しょう症になり、軽く尻餅をついた程度で重度の圧迫骨折を起こし相当の痛みを受け、即座に入院し、それによってまた肝機能も悪化するという事態になりました。
 妻は手術の度に毎回辛い痛みがあるにも関わらず、私たちにはそんな顔一つ見せずに笑顔で病と闘っていました。その姿を見る家族は、いたたまれない思いでした。妻は入院時、毎回決まって私に言っていたことがあります。「お父ちゃん、また入院してごめんな。治療費いっぱいかかるね。いつも来てもらうの大変やね」と。辛い治療と闘いながらも私を気遣ってくれる妻に、私は胸を締め付けられる思いでした。
 しかし、病気の進行は待ってはくれませんでした。最後の診察時に、担当医師から「長くて1か月です」と宣告された時には頭が真っ白になり、涙が止まらずその場に座り込んでしまいました。その3週間後、妻は息を引き取りました。

息子たちへの母子感染

 息子は二人ともに母子感染をしており、現在は残念ながらともに慢性肝炎になっております。肝数値も不安定で、病院に通い、慢性肝炎特有の疲れに耐えながら、一生懸命仕事をしています。しかし、いつ肝硬変あるいは肝臓がんに進行するのか、本人達も私もとても不安な日々を送っています。
 長男は、結婚しても子どもをもうけず、主治医がすすめるバラクルードを服用すると言っています。また次男は、過去に職場や知り合いなどの間でB型肝炎に対しての偏見を受け非常につらい思いをし、婚約までした相手にB型肝炎感染者を理由に破談になったりもしました。

国の責任を知る

 平成23年6月、国と被害者の間で和解についての基本合意が成立したという報道をテレビで見ました。そこで、初めて私は集団予防接種による被害のことを知りました。資料を揃えれば揃えるほど、妻のB型肝炎は、国が長年にわたり、集団予防接種の際に注射針や注射筒を使い回したことが原因なのだと確信に変わりました。そして何よりも、家族をぼろぼろにした病気の原因は、国にあるのだと分かりました。元気な妻を返して欲しい!子ども達の将来を返して欲しい!
 妻は亡くなる寸前まで、子ども達が母子感染したことは全て自分の責任だと、そればかり言い残して亡くなりました。もう少し早く分かっていれば、その苦痛だけでもなくしてやれたのではないかと悔やまれます。

 まだまだ全国では、私どものようなB型肝炎を発症された患者やご家族が数多くおられると思います。和解条件での国が要求する資料は、あまりにも厳しすぎます。重度の患者や高齢の方には、とてもこの様なことはできません。なぜ国が起こした被害なのに、被害者である患者自身および家族らが大変な資料集めをしなければならないのか疑問に感じます。
 国はもう一度、一人一人の命の尊さ、大切さを見つめ直し、賠償責任、そして早期の薬剤認可、恒久対策を実施し、私どものような悲しい思いをする人々が一人でも少なくなるよう早急に対策をとっていただきたいと思います。

B型肝炎情報

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