担当地域:大阪府・兵庫県・京都府・滋賀県・奈良県・和歌山県・徳島県

和解成立件数2024年7月4日現在

提訴/和解数の差について

全国
  • 提訴数:36222
  • 和解数:33677
大阪
  • 提訴数:5920
  • 和解数:5651

どなたでもお気軽にご相談ください(10:00〜22:00 土日祝も受付)

0120-124-681 06-6647-0300

お問い合わせはこちら
  • 相談無料
  • 面談相談予約も可能

B型肝炎訴訟とは

B型肝炎訴訟の現状

B型肝炎訴訟とは

我が国では、昭和23年以降、全ての国民・住民が法律(予防接種法等)によって、幼少期に集団予防接種を強制させられてきました。その際の注射器の連続使用によって、40数万人(国の推計)もの国民・住民がB型肝炎ウイルスに感染させられました。これら感染被害者はこれまで国からの何の救済も受けることなく、将来の発症の不安(キャリア)や、慢性肝炎・肝硬変・肝がんの病気で苦しんできました。これらの被害者が国の法的責任に基づく損害賠償等を求めた裁判が全国B型肝炎訴訟です。

国の責任については、これを認める最高裁判所の判決が5年前の平成18年6月に出されていました。しかし、当時の原告(北海道の5名)が同じ被害者全体の救済対策を取ることを求めたにもかかわらず、国・厚生労働省はこれを拒否したため、2008年より、全国10地裁で被害者が集団で提訴して戦ってきました。

私達はその全国の原告らから委任を受けて提訴を行い、今回の基本合意を調印した全国B型肝炎訴訟弁護団(大阪弁護団)です。

基本合意の成立

2010年5月より、札幌地裁で全国の原告および将来提訴原告を対象とした和解協議が全国原告団と国との間で始められました。苦難の末、提訴後3年を経過した本年5月13日、札幌地裁の和解所見を原告・国双方が受諾することを正式に確認しました。

そして、本年6月28日、国(総理大臣)の正式な謝罪を受けて、基本合意が、国と全国原告団及び私達全国弁護団との間で調印され、成立したのです。

基本合意では、

  1. 国が責任を認めて正式に謝罪
  2. 和解対象者の認定要件と和解金
  3. 今後の治療体制などの恒久対策についての協議の場の設置等

が記載され、国との間で約束されています。

全国原告団・弁護団と国が合意した基本合意の内容

和解対象者認定基準

提訴可能な方の基準(認定要件)の概要は、以下のとおりです。

  1. 昭和16年7月2日以降の生まれであること(昭和23年7月1日の予防接種法施行時以降に7歳未満であったこと)
  2. B型肝炎ウイルスの持続感染者であること(B型肝炎ウイルスのキャリア、慢性肝炎、肝がん、死亡)
  3. 満7歳までに集団予防接種を受けたこと(母子手帳、接種痕、その他で立証)
  4. 母子感染ではないこと(母親がキャリア等ではないこと)、または 集団予防接種被害者である母からの感染=「2次感染被害者」であること
  5. 集団予防接種以外の感染原因がないこと

和解の内容

病態の区分 和解金
死亡、肝がん、肝硬変(重度) 3600万円
肝硬変(軽度) 2500万円
慢性肝炎(④又は⑤に該当する者は除く) 1250万円
慢性肝炎(発症後提訴までに20年を経過したと認められる者のうち、現に治療を受けている者等) 300万円
慢性肝炎(発症後提訴までに20年を経過したと認められる者のうち、④に該当しない者) 150万円
無症候性キャリア(⑦に該当する者を除く) 600万円
無症候性キャリア(提訴までに20年を経過した者) 50万円

※⑦の無症候性キャリアは、和解金に加えて、今後の検査費用(年4回までの血液検査、画像検査年2回までのCT・MRI)及び年2回までの検査毎の手当1万5000円、家族の感染防止ワクチン費用を国が負担。

和解後に病態が進展した場合

B型肝炎ウイルスに起因して、和解後に病態が進展した場合は、上記病態に応じて国から追加給付金を受け取ることができます。例えば無症候性キャリアの方など、たとえ現在の症状が比較的に軽いといえる病態の方であったとしても、病態進展時の不安を少しでも軽減するため、本訴訟への参加を積極的にご検討下さい。

今回の基本合意が成立したことの意義

多数の被害者に対する「司法救済制度」の確立の意義

国の試算でも、集団予防接種の注射器の使い回し被害者は、全国で40万人規模と言われています。
これらの被害者の多くが、病気の苦しみ、将来の不安、仕事を失い、家族生活を壊され、偏見・差別を受けながら今なお苦しんでいます。
私たちはこれら被害者の方々が司法上の救済を受けられるよう支援いたします。

全てのウイルス性肝炎患者のための施策の推進

証拠の問題あるいは母子感染であることなどによって原告とはなれない患者も含めて、ウイルス性肝炎患者全てが、不当な偏見・差別を受けることなく安心して暮らせるよう啓発・広報の各施策、肝炎医療の提供体制の整備、肝炎医療の研究推進、医療費助成等の施策(=恒久対策)に向けての大きな足がかり(国との協議の場の設定※肝炎対策基本法に基づく協議会)となるものです。

今後の課題と運動

  1. 被害者の全員救済に向けての個別和解手続
  2. 未提訴被害者への本件司法救済制度の周知・相談・提訴による、被害者の全員救済に向けての広範囲の活動(※発症除斥者の等しい救済の立法解決等)
  3. 全てのウイルス性肝炎患者の恒久対策の活動(国との協議と、それを支える活動)
  4. 偏見・差別をなくし、本件の真相解明等のための活動(国との協議及びそれを支える活動)
  5. 以上の活動の原告団、支える会の体制つくり

このページの上部へ