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和解成立件数2017年9月14日現在
全国
  • 提訴数:25129
  • 和解数:18391
大阪
  • 提訴数:4651
  • 和解数:3665

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これまでの歩み

裁判報告

第28回口頭弁論

この日、弁護団は再発肝がんに関する除斥起算点に関して原告第11準備書面を提出し、要旨の陳述を致しました。民法167条2項は「債権…は、二十年間行使しないときは、消滅する。」と規定していますが、その起算点をどう考えるかについて、これまでじん肺判決を初めとする一連の最高裁判決が積み上げられています。弁護団はこれらを踏まえ一旦発生した癌が治癒した後、再発したという事案でも再発時に質的に異なる損害が発生したと考えるべきであり、その時点をもって起算点とするべきであると主張しています。
更に、原告1566番、原告1219番による意見陳述がありました。
原告1566番は、薬の副作用と病状で吐き気、高熱、倦怠感に苛まれ苦しくてじっとしていることも、眠ることもできず、ただ、夢遊病者のように歩くしかなかったという2ヶ月にわたる入院経験を語られ、その凄惨な状況に法廷内は静まりかえりました。そして、その後もウィルスが体内にある限りいつ癌になるかもしれないという恐怖が一生続く被害者の現状を訴えた上で、国には被害者一人一人が失ったものの大きさを切実に感じ、一刻も早く全ての被害者を救済するよう要望されました。
原告1219も、年1、2回の割合で肝数値が悪化しては沈静化することを繰り返しており、ウィルス活動期に全身倦怠感、目眩、吐き気等で思うように体が動かず、死ぬまで続きそうなウィルスとの戦いに「もう充分!」と投げやりな気持ちになると仰いました。また、母子感染させてしまった息子達への想いを語られ、国に対し、若い世代の人たちがウィルス検査を受けやすくする環境の整備、陽性の場合のフォローの充実などを要望しました。
なお、この日、原告116人(患者数115人)についての和解が成立しています。

第27回口頭弁論

この日も傍聴席はほぼ満席となり、熱気に溢れるものでした。
その中で、新たにこれまで最大となる191名の方(原告数209名)の和解が成立しました。これで大阪原告団としては、提訴者数2036名(患者数1902名)のうち、合計1086名の原告(患者981名)の和解が成立したことになります。
今回の期日では、2名の方が意見陳述を行いました。
1414番の方は、現在54歳になる肝がんの男性原告です。
働き盛りの中での肝炎発症、それによる周囲からの差別。そして、肝硬変から肝がんへ進行するかもしれないという恐怖との闘い。
48歳の時に肝がんと宣告されたときの大きなショックとそれを支えてくれた妻を初めとする家族の愛情。
再発の恐怖と闘いながら、あとどれだけ手術をする必要があるのか、あとどれだけ生きていられるのか、と不安にさいなまれながらも、家族のために懸命に前向きに生きる姿が感銘を呼びました。
1662番の方は、現在48歳になる慢性肝炎の男性原告です。
31歳の時に慢性肝炎を発症して以来、周囲からの差別や偏見に苦しみました。
さらに、B型慢性肝炎のために、結婚を約束していた女性の家族から猛反対を受け、結婚を断念せざるを得なくなったこと、その後も、女性と交際をはじめても、B型肝炎を打ち明けると離れていってしまう苦しみ。
倦怠感、高熱などといったインターフェロンによる副作用とのつらい闘い。
そのような中でも、幸いに結婚され二人の子どもをもうけられたこと。
ただ、結婚が遅くなり小さい子どもを抱えながら、病気の進行の不安と闘う毎日。
最後の、「自分が本当に求めていることは『B型肝炎ウイルスに感染されていない体を返せ』ということです」との悲痛な叫びは、この事件によるすべての被害者の声を代弁するものでした。
また、再発肝がんの除斥問題について国から主張書面が提出されたことから、次回期日までに原告側が反論の書面を提出することになりました。
期日後は、弁護士会において恒例の報告集会が開催され、多数の方が参加されました。
そこでは、意見陳述をされた方の感想、前回期日以降の様々な取り組み(恒久対策や真相究明・再発防止、田村厚労大臣との面談、地域での取り組みなど)の報告がなされた後、原告が、4~6名程度の少人数に分かれ、ざっくばらんな思いを語り合い、親交を深めました。

第26回口頭弁論

原告第8準備書面の陳述等の後、新たに133名の原告の方が和解を行いました。
意見陳述は、3名の原告の方が意見を述べられました。
1648番の方は、肝がんの原告で、提訴されたばかりです。昨年12月に余命3か月の宣告を受けられました。闘病を支えてくれた夫にも胃がんで先立たれ、現在は生活保護を受けながら病と闘う毎日です。「命あるうちに救済を」の言葉が重いです。
1583番の方は、夫を肝がんで亡くされた遺族原告です。夫は肝炎、肝硬変、肝がんと進行し、27年間もの間、仕事をしながら闘病されました。愚痴を言わなかった夫が、亡くなる少し前に「どうしてこんな病気になったのか」と涙を流されたとのこと、その夫の思いを伝えたいと陳述されました。
1370番の方は、訴訟に参加しようとしたところ、婚家先から差別・偏見を理由に猛反対されたため、家を出ざるを得ませんでした。その上、資料準備のために行った役所の職員からも「お金のため(に訴訟をするの)か」などと心ない言葉を受けました。病気に対するのみならず、訴訟に対しても差別・偏見が大きい現状が改めて浮かび上がりました。
弁護団からは、再発肝がんのケースについて、肝がんの再発時を20年の除斥期間の起算点とすべきとする意見が述べられました。
進行協議において、上記肝がん再発の問題について、7月中に国が方針を回答することになりました。

第25回口頭弁論

この日は新たに170名の原告(患者158名)の和解が成立しました。
これで大阪原告団としては合計744名の原告(患者673名)の和解が成立したことになります。

原告から、原告1096番、原告1139番が意見陳述されました。
原告1096番は、20歳の学生の頃に肝炎を発症し、インターフェロン治療の副作用では言葉に言い尽くせないほどの辛い思いをされたこと、治療をしながら働くなかで精神的にも追い込まれていったこと、学生時代に周囲と同じように就職活動もできず自身の就労形態などから将来の生活の見通しに対して不安を感じることなどについて述べられました。若くして発症した経験から苦悩する心境を語られたものでした。
原告1139番は、自身が慢性肝炎を発症して治療を受けてきたこともさることながら、母子感染した長女と次女が治療のかたわら無理をして働く様子などをみてやるせない思いをしてきたことや、もしも長女や次女の病状が悪化したらと思うと胸がつまる思いを涙しつつ述べられました。

弁護団からは、本訴訟の現状と課題として、①提訴状況とその原因、②発症者の除斥問題、③個別和解の進行状況などについて意見を述べました。
まず、①は現在の本訴訟の原告が全国で7998名にとどまっており、約45万人いるとされる感染被害者のうち約2%に満たないという状況はあまりにも少なすぎるといえることの問題点を述べました。
また、国は個別の和解要件の解釈・認定においてもその余りにも遅すぎた対応によって多数の被害者の証拠資料の収集が困難となっているという本訴訟の特質を踏まえた判断がなされるべきことを、具体例としてカルテにB型肝炎の感染原因として輸血という趣旨の記載がある場合など様々な事案を例に挙げて主張しました。
次に、②は特に肝硬変・肝がんの発症後20年を経過した場合の取扱(基本合意では慢性肝炎等を発症してから提訴までに20年を経過したと認められる者については和解金額を大きく減額する内容となっている)が未解決となっている問題について、肝がん患者らの被害が極めて深刻である一方で、国が責任を否定していた間に経過した期間を理由にして被害者の救済を拒むことは許されないことなどから、国に対して適切な対応をとることを求めました。
さらに、③は本期日で被害者158名の個別和解が成立することについて一定の評価はできるものの、原告らは一日も早い和解を求めていること、また、依然として資料提出後長期間にわたり国から回答がないままの原告もいることから、国は早期の和解成立のためになお一層の努力をすべきことを述べました。

第24回口頭弁論

新たに179名の原告の方が和解を行いました。
この和解数は、前回をも上回っており、大阪において過去最多であるだけでなく、全国でもこれまでで最多の和解数となりました。また、毎回のことではありますが、多くの方に傍聴にお越しいただき、熱気に溢れた法廷となりました。
意見陳述では、2名の原告の方が意見を述べました。
664番の方は、この日に和解が成立した原告です。B型肝炎ウイルスに感染していると知ったこと、当初はご家族にも感染を隠していたこと、その後、何となく通院を中断していた間に肝硬変へと進展してしまっていたことを知ったときの衝撃、そして、ご家族に支えられて和解に至ったことへの感謝の気持ちなどが述べられました。また、国に対しては、身障者認定の緩和を初めとした、患者が安心して治療を続けていけるための恒久対策を求められました。
379番の方は、無症候キャリアとされている方です。しかし、この方は、GPT値が上がって何度も入院を繰り返してこられました。症状が悪化して、職場への影響を考えると思い入れのある仕事を辞めなければならなくなったこと、その後、諦めきれずに再度同じ仕事に就いたものの、再び症状が悪化して辞職に追い込まれたことなど、B型肝炎によって、思い入れのある仕事をすることを諦めざるを得ず、自分の人生が変えられてしまったことが述べられました。
期日後の報告集会は、いきいきエイジングセンターで開かれ、多数のご参加をいただきました。報告集会では、これまでの活動を振り返るDVDの上映や、原告さんの、地域・病態別の交流会が行われました。

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